SI研修 主旨

 近年、日本でもスポーツの根幹を揺るがす不祥事(ドーピング、賭博行為、暴力、ハラスメント等)が相次ぎ、関係団体にあっては、それぞれのスポーツ文化に即した制度的基盤の創出と倫理教育プログラムの実施が急がれています。日本スポーツ振興センター理事の勝田氏(2018)は「教育の対象に関する検討や、スポーツ・インテグリティ教育に関する学術的研究に関する取り組みも確認できなかった」と国内の状況を指摘し、学術的な知見に基づく具体的なプログラム開発を課題としました。
 そこで、2020年に開設した静岡大学現代教育研究所では、スポーツ科学や倫理学に加えて、教育学の視点を取り入れることによって、より科学的かつ多面的・多角的な教育プログラムの開発し、その普及を推進しています。その一環として、本研修を開催する運びとなりました。

研修概要

参加者
元オリンピック代表選手,複数の種目の中央競技連盟職員,プロリーグ職員,大学教員,スポーツ関連団体,スポーツ系大学院生

スポーツ・インテグリティ・ワークショップ 
-スポーツの価値を考えるアクティブラーニング教材-
静岡大学教育学部准教授 藤井基貴(ふじい もとき)

スポーツ・インテグリティ・基礎理論
-インテグリティとは何かを理論学的観点から問い直す-
静岡大学教育学部准教授 中村 美智太郎    (なかむら みちたろう)

スポーツ・ハラスメント・ワークショップ
-自立を目指したリスクとの付き合い方-
静岡大学教育学部准教授 塩田 真吾 (しおた しんご)

スポーツ・リスクマネジメント
-競技スポーツにおける「リスクの認識」を再考する-
静岡大学防災総合センター教授 村越 真 (むらこし しん)

アンケート結果

アンケート結果

中村先生の「インテグリティは自分の理想像であり、決して完成しない」という点。だからこそアスリートのパスウェイに応じた教育や自律した思考の必要性があるという点と繋がり、とても納得できた。

スポーツ・インテグリティと言う言葉自体の認識がない。という事が自分にとっても、自分と直結している現場でも課題だと思いました。なのでとても勉強になりました。
又、それについてディスカッションをする機会を作る事だけでも様々な現場で大きな意味や変容が起こると思ったので取り入れたいと感じました。ありがとうございました。

変動するリスクに対するコントロールと、ダメージコントロールについて興味深く拝聴しました。ダメージコントロールに関してはあまり考えていなかったので勉強になりました。

参加者からの改善点や要望

  • インテグリティ研修後の参加者への効果検証やモニタリングの方法に興味があります。
  • グループワークで考えをシェアする時間も参加者の方の考えを聞くことが出来てとても勉強になりました。いくつかのグループワークは時間が足りず途中で切れてしまうこともあったので、テーマによってはもう少し時間をとっていただけると嬉しいです。
  • 本日参加されていたNFでは、マニュアルの作成などさまざまなリスクマネジメントがされているようでした。組織としてどのようなリスクマネジメントをしておくべきか、ということに興味を持ちました。
  • 様々な団体の方々とのディスカッションの場を頂けたので、もう少しディスカッションの時間が欲しかった。
  • オンラインなので仕方がない部分もあるが、もう少し実践的な取り組みも学びたかった

今後の課題

  • コロナ禍によるオンライン研修のため、グループワークの時間が不十分であった。
  • 研修時間が各分野45分であったため、基礎的な内容に留まってしまった。
  • 各競技団体の横のつながりを作るための仕組みが不十分であった。